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空虚惑星⊿X

何か有意義なことをしようと改めて考えてみたら、「アレ?何もやることないぞ!」と気が付いた星の人が綴る日記

大日本サムライガール ②

大日本サムライガール②


第一巻はネットで読んで、その勢いで書店に第二巻を買いにいったがなかったというアレである。

とうとう手に入れたので読んでみた。
第一巻でヒロイン・日毬が事件を起こして、アイドル的には大スキャンダルとなってしまうところで終わった第一巻。

日毬はどうなってしまうのか?
アイドルとしての顛末はどうなるのか?
原因となった大プロダクションとの険悪な状況は変わるのか?

一巻目から『惹き』が入って続ける気満々の<大日本サムライガール>。
とても興味深く読ませてもらった。いや、楽しませてもらった。


道交法違反、暴行、器物破損…
字面は物騒だが、蓋を開けてみれば中味はそこまで酷いものではない。
未成年の<非行>であるから多少重く扱われているが、通常の刑法で扱えば書類一枚でその日のうちに帰れるような内容である。

だが日毬はアイドル。いまや飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長中の女の子である。
この不祥事は芸能誌を賑わせるには充分な過激なニュースになる。

しかし、日毬の日常を調べるほど、生活態度は品行方正。毅然とした態度は本物だということがわかるだけ。
今の日本では類まれにみる<日本を憂う日本人>であり、<私こそ真正の右翼である>という言葉通りの人間というのがわかっていく。

彼女が行った非行は、社会の黒さを塗り替えるための<必要悪>であったという認識が、日毬のファンのみならず、芸能ニュースを見た老若男女や、動画ネットを通じて非行の一部始終を閲覧した外国のメディアにも伝わった。
日毬はメディア露出をせずして、その勢いを爆発させる結果となっていた。


慎重に慎重を重ねて芸能界に戻った日毬。
日本中が彼女のことを知りたがり、インタビューは引っ切り無しに飛び込んでくる。
事後も日毬の態度はブレがなく、ただひとつ、『私だけが真正な右翼』という態度を貫いていた。
その態度は清々しくすら感じられ、<右翼>というイメージすら変えつつあった。

日毬は日毎、<日本を背負う政治家になる>目的に近づいていくのだった。


そんななか、日毬の所属する<日毬プロダクション>では、新しい所属アイドルの発掘に乗り出すことになった。
発掘するアイドルのテーマは

<もう、とにかく、すごいアイドル>

容姿が良いだけではダメ。当たり障りなく印象が良い、でもダメ。
必要なのは、日毬とまではいかなくてもいいから、<トガった存在>。
他の芸能プロダクションと一線を隔す、ひまりプロダクションの持ち味を出せるアイドルを発掘したい。

そんななか800人の中から書類選考を経て、予想はしていたが期待に沿わない女の子たちとの面接をおこなっていた。
容姿は良い。反応も良い。でもトガったものを感じない。

日毬のマネジャーで、ひまりプロダクション社長の颯斗は行き詰まりすら感じていた。
今回は合格者がいないかもしれない。

そんな折、最後の志願者が現れる。
もちろん容姿は良い。清楚なお嬢様という感じも良い。しかし…

「私、守銭奴なんです。お金が好きなんです!
 お金を稼ぎたいんです。
  すごくたくさん、一気に稼ぎたいんです」


最後に訪れた朝霧千歳。
彼女の言動は、異彩を放っていた。



面白いから紹介文書くのも力入るわぁ。

日毬がスターダム駆け上がってしまって安定期に入ってしまったから、小説のパワー自体はダウンしている。
けれども千歳が所属することで彼女の事情を知った颯斗の活躍が重要度を上げている。
日毬と芸能目的で読んでいる人には申し訳ないが、こういう経済界の事情というのはボクは好きだ。
脱線気味に思われるかもしれないが、彼の奮闘を快く読ませてもらった。

勝算あっての颯斗の行動。
でもやっぱりうまくいかないことはある。
でも小説だもの、大逆転だってあるさ。

その大逆転の方法もしっかり読んでほしい。
2小節くらいであっけないところも良いのではないかと、ボクは思っている。


第二巻も良かったが、やはり日毬が安定期に入ってしまったことが気にかかる。
このまま低空飛行に入らないでほしいな、と願いつつ、

多分、今月中に第三巻を手に取るのだろうな。
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