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空虚惑星⊿X

何か有意義なことをしようと改めて考えてみたら、「アレ?何もやることないぞ!」と気が付いた星の人が綴る日記

許されざる者

許されざるもの

公開になったばかりだよね、このタイトル。

ノーマークな映画は公開日すら気にしてないから、それが最新映画だったときはびっくりだ。
基本、混雑を避けてオフピークに見るのがモットー。
…ということは、この作品は混雑しないと予測していたのだろうか。
恐るべき、吾輩の映画感覚。

作品自体は洋画『許されざる者』のオマージュ。
ボクも確かに観た気がするが、イマイチ思い出せぬまま本作品を観劇。
見終わった今も、洋画版がどんな映画だったか髪の毛ほどにもわからない。
今度、洋画版も観てみようかな。


時は明治維新後。
日本の将来を掛けた戦いを繰り広げた志士たちは、勝てば官軍・負ければ賊軍の摂理のまま、各自追う者と追われる者に身を変えた。

主人公・十兵衛は“微塵の躊躇なく、女子供だって殺す人斬り”と呼ばれた賊軍の侍崩れ。
彼は追われ続けて北海道へ到達し、人を殺しながら生き延びた。


アイヌの妻を娶り、人斬り意外の人生をを彼女から教えられた十兵衛は、北海道のさらに未開の土地で百姓として過ごしていた。
子供もでき、愛することを知った十兵衛は、酒をやめ、刀も捨てて“真人間”になる。

そして十年後。

妻を亡くし、子供を育てるために百姓仕事に精を出す十兵衛親子。
しかし、脆弱な土地のためなのか、野菜がほとんど取れない。
極貧にあえぎながらも、つつましく生きていく十兵衛の前に、かつての旧友が現れる。

「女を切り刻んだ男の首に賞金が掛かっている。一緒に殺してくれないか」

人斬りをしないという誓いを破らせるには、あまりにも他人事な理由。
大義もなく、金目的の殺し。
十兵衛は誘いを断り、旧友を見送った。

しかし…
目の前には腹を空かせた子供たち。
明日をもわからない苦しい暮らし。
金さえあれば… という思いがないとは言い切れない。

十兵衛は妻の遺品と共に埋めた刀を掘り返す。
錆ついて鞘から抜くことすら苦労する刀は、まるで今の十兵衛のようだ。

翌日。
子供に半月で帰ると約束し、十兵衛は旧友の後を追った。



冒頭シーンのあらすじッス。

いやぁ、ハードボイルド。
内容は実にハードで、残忍・残酷なシーンもたくさん。
敵役の残忍さが対照的で、真人間・十兵衛には好感が持てるが、背負った罪の哀愁から好きにはなりきれない。
だって、「斬れない」といいながらも賞金目当てで殺しを手伝うところなど、小物街道爆進中の主人公なのだ。かっこいいわけがない。

維新後の北海道という、未開な土地で生きる人々の苦しみ、悲しみ。
ささいなことでいざこざが起きる心の荒み。
強く生きようとするも、肉体的弱さから虐げられる女たち。
人を殺すことを美化する男。
賞金で人生を逆転しようとする男。
人を斬れない、かつて“伝説”と呼ばれた人斬り。

楽しいワード、嬉しいキーワードなんてない。
厳しい土地で、生き方を求める人間たちの物語。

悲劇です。

デートには全くお勧めできないけれど、観るに値する内容だと思う。
観て苦しむのも、また一興。
いいじゃない? こういうのも。
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