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空虚惑星⊿X

何か有意義なことをしようと改めて考えてみたら、「アレ?何もやることないぞ!」と気が付いた星の人が綴る日記

巻寿司戦争

巻寿司包装機なる機械が工場にある。

コンビニで売ってる巻寿司。
そう、海苔と米が分かれているやつ。
よもや、あれを人手で巻いてると思っている人はいるまい。
もちろん機械で巻いているのだが、そのメカニズムを知る人は少ないと思う。

現に、うちの工場でも理解している人は少ない。
…つーか、一人くらいじゃないか? と思う。
使っている人すら、そんなもの考えていない。
寿司が巻けるか巻けないか。考えるのはそんなところだ。

そんな巻寿司包装機。
ボクが入社してからも、度々トラブルが起きる。
直しても(直っているかが微妙だが)、メーカーを呼んで対応させても(直せたか微妙だが)、問い合わせても(有効な情報はないが)、不定期に安定したトラブル回数を起こしてくる。

要は "その場限り" の調整を繰り返して数日の安定稼働すらままならない、という状態。
トラブルに対して時間稼ぎしかできていない。
メーカーも、我々も…だ。

最近になってまた不調になり、ボクが調整することになった。
現場の状況を聞き、機械の様子を見ると、なるほど、深刻だと思った。

少し前から気になってはいたのだが、メーカ調整も入るし、先輩方が直しているので口を挟まなかった。
だが、度々起きては打開策のないまま時間稼ぎをしている状態を見ると、なんとかしなくてはいけないのでは? と思ってはいた。

今が、その機会だ。
そう感じた。

1日目。
データ取りを始める。
各寿司の太さや高さ、パラメータの変更による機械のサイズ変化を測定する。
機械の設定変更による寿司の挙動を観察した。

結果、機械の設定(ソフト面)では、ほぼ挙動の変化がないことがわかった。
そう、設定変更では寿司に影響を与えることができないのだ。
メーカーも、我々も、ここに気付けなかった。だから不調が続いたのだ。

2日目。
寿司巻部のメカニズムを理解し、部品(ハード面)に手を加えていくことにした。
巻くためにローラを4本使用するが、ひとつの変更を加えては挙動を確認し、元に戻すということを繰り返す。
現場から、『不良が多くなった』とか『早く直して!』とか言われるが、ここは我慢してもらう。
今までと同じ過ちは繰り返さない。
痛みから真実を見つけ出すのだ。

そしてみつけた。
たったひとつの真実を!! (←コナン風?)

明らかに変わった挙動。
その変化は確実に問題点をひとつクリアした。
それを確認した頃、他の人が呼んだメーカーが来場してきた。


その挙動の変化に関心していた(顧客が直したんだからそういう反応するしかないわな)サービスマンに、情報の全てを話す。
ボクの考えを伝え、本来はあなたたちが見つけるものだということを言った。

ヒントは掴んだ。
情報はいくらでも提供する。
試作品を使ってやる。
だから、ハード面でボクらの要求を満たせるものを作ってほしい。
それでお互いが助かるハズだ、と言った。


かくして、巻寿司戦争はとりあえずの終戦を迎える(?)。

まだ不調の種は残っているが、それでも一番大きな問題点の打開策は見つかった。
原因がわかってしまえば、対処方法さえ間違わなければ結果は伴ってくるものだ。

軽微な種を回収しつつ、対処方法の昇華を目指していく。
そして安定稼働へ。

またひとつ。
心が軽くなった気がした。
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