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空虚惑星⊿X

何か有意義なことをしようと改めて考えてみたら、「アレ?何もやることないぞ!」と気が付いた星の人が綴る日記

旅の記憶

『どこでもドア』ってあるでしょ。
結構、万人が欲しいと思うアレ。

アレさえあれば、遅刻しないかも。もっと寝ていられるかも。
見たい景色を見れるかも。行きたいところへ行けるかも。

瞬間移動で空間跳躍。
いいよね。絶対。

と、思っていたんだよ。

でも、ふと気が付いたことがある。


少し話が逸れるが、ネットで検索すればなんでも答えが見つけられる時代がきたよね。
昔は辞書を引いたものだ。

辞書を引いて導く前に、いらない文章を何度も読まされるよね。
目的の答えにたどり着く前に、似たような答えを何度も見せつけられては、『これは違う』と、答えを選り分けていたはずだ。

ネットや電子辞書の登場で、そういうことはだいぶ少なくなった。
要らない情報は省いて、知りたい情報だけをフォーカスして入手できる時代が来たのだ。

結果、人類は情報をピンポイントで見つけることができ、時間を有効に使えることになった。


良いことだ…と、しておこう。
ただ、残念なこともある。

ボクは辞書を読んでいた時期がある。

和英辞書だった。

日本語の意味を知り、それが英語ではどういう風に発音するのかを見ることができた。
意外と楽しかったのを覚えている。
未知の言葉との遭遇。
その答えという発見。
辞書にはそれがあった。

電子辞書、ネットは既知から既知への連鎖だろう。
知ってる単語をより確かに知ることができる。
そこに未知というものは… けっこう少ないように思う。

辞書を引くことで、知らない言葉があることを知り、それって何だろうという好奇心が湧く。
好奇心は好奇心を呼び、ただの単語の集まりである辞書は、なぜか読み物のようにスラスラと読みふけってしまう。



さて、旅とは辞書に似ている。

どこでもドアがもしできたら、物流業界に激震が起こるだろう。

ただ、ボクらが身近に感じている旅に使ったらどうだろうか。


旅とは。
おそらく道程も旅なのだろうと思うのだ。

目的地がある。
そこに行くことが目的だろう。もちろん。
でも、それだけではない。
辿り着くのが困難なほどに遠さを実感できる。
時間が掛かるほどに人との触れ合いなどを感じる。
景色も一辺倒ではない。晴れもある。雨もある。

残念な旅もあるが、成功したと思える旅がある。

いずれも、おそらく "どこでもドア" では体験できない事象だろう。


ここで宣言すべきだろう。
旅は遠さに応じて、それ相応の困難さがあっていいものなのだと。

一瞬で目的地に到着してしまうなんて、美術館の絵画を見ているようなものだ。
映画館で実体験していると思いこんでしまうようなものだ。

どれほどの困難をかいくぐって目的地に着けるか?
それが価値というものではなかろうか。

最近、けっこう困難が伴う旅をしている。
でも、困難があるのがいい。
この旅ばどれもこれも、一瞬で到着してしまうものであるなら、旅はすぐに色あせるだろう。

困難であることも旅の価値なのだ。

どこでもドアに思いを馳せて。
しかし、アナログな旅はいいものだと、思ったのである。


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