47座/百名山【雨飾山】

前回百名山チャレンジのネタを書いたのは、37座目の頃らしい。
それから10個目となるか。
2015年末の投稿。
あれから一年半の時を経て再投稿さ。

今回は雨飾山。
新潟? 長野? 的な場所にある山だ。

6月8日。
2000m級は雪が残るだろうなぁ、と思いながらも2000m弱の山だ。

170608_雨飾山01

結果、雪だらけ(笑)。
寂しい駐車場。ボク一人しかいない。
登山道を進む。人けがない。一人だな、、、と感じる。

上の写真、少し赤く塗ってあるところが歩く溝。
これ、一回滑れば下まで止まらない自信があるような傾斜だ。
持っていた簡易アイゼンでは足らないが、ないよりマシ。
たいした運動量ではないが緊張する。
足りない爪を食い込ませながらゆっくり前進。
次の足を出す瞬間から着地するまでの時間は緊張MAXで、息切れする。

そんな状態で、本来なら戻るべきなのだろうが、自分の中の勇者が『まだ行ける』と言っている。
立ち止まったところで引き返せるかも自身がない状態で進む。

そんな雪だらけで滑りやすいフロスト状態の雪上を行く。
そして登山道を見失う。

もう、そんなことを繰り返して、とうとう、"傾斜の厳しく滑りやすい"、"登山道ではない場所" に出てしまった。

多分、本当の登山道からそれほど外れてはいない。
少し向こうに見える尾根は手元にある地図のこの尾根だという自身はある。
と、すれば、登山道が近くにあるはずなのだが… ない。

意を決して向こう尾根との合流を目指して登ることにする。
それはいずれ登山道と接するハズなのだ。

さて、厳しい傾斜を直登していく。
もう気分はヒマラヤ探検隊だわ。

簡易アイゼンは土踏まずにしか爪がない。
こんなとき爪先に爪があれば… サクサク安全に登れるのに。

一歩、一歩… 滑らないように確実に登る。
遅い。全然進まねぇ。

ザクザク登っていると、汚い人糞の後が見えた。

「これは!!」

登山でノグソはルール違反だが、気持ちがわからないではない。
携帯トイレをお持ちでなかったら、緊急事態でソレをしてしまうのは…まぁ、ルール違反ではあるが仕方あるまい。

みんな、ちゃんと携帯トイレ持っていこうな!!

登山道上で"お花摘み" する人はあまりいない。
だが、登山道から遠く離れてする人もあまりいない。
少し隠れた、登山道からは一見できないところに致すハズだ。

「ここらへんにきっと登山道がある」

少し横の藪に抜けると、そこに登山道を見つけることができた。

ここでなんとなくわかったことがある。
登山道にクセがあるのだ。
登山道を示すリボンもない。ペイントも見えない。
しかし、クセがある。言い表すことが難しいが、雪上に出て見渡すように雪だらけだとしても、進む先の候補が絞れるようなクセを見出せた。

「ああ、あそこが登山道っぽいな、、、」

雪上、急傾斜の場所もたくさんあるが、登山道は比較的土砂になっており、進みやすい。
やはり、今の装備と雪の状態を鑑みるに、登山道を進むのが大正解だ。

登山道のクセを読むことができてからは進むのが楽になった。
なんてったって、大地を踏みしめて歩けるのだ。
大地を踏みしめる摩擦係数が段違いだぜ。ガンガン進める。

そんなこんなで頂上制覇。
170608_雨飾山04
ずーっと腹が減っていたが、ここでラーメン休憩。

さて下りだ。
下りでは登山道を外さないように行くつもりだった。
そして、なぜ登りで登山道を見失ったのか、答えがわかるハズ。

登りで登山道復帰したところを通り過ぎる。
サクサク進んでいくも、滑りやすい傾斜の雪が邪魔をすることがある。
難易度高いがそれでもクリアしていく。本当、簡易とはいえアイゼンあってよかったぜ。

そして登山道を見失った答えを得る。

「登山道が消えている。。。だと!?」

そう、雪が積もり台地となり、その底に向かって登山道が走っていた。
さながらトンネルの中を通るかのようにそれは進んでいる。
それは雪解け水が開けたトンネルだから、人は入れない。
入ったとして、もし雪に押しつぶされたら大変だ。

と、すれば、雪の台地の上を進むことになる。

そこは、登山道とは言えない。
なんのマーキングもない、ただの雪原だ。

そう、登山道は雪に埋もれてしまい、まるっきり見えなかったということだ。
これでは探しようがない。

登山道亡失の理由がわかったところで、今度は下りの問題だ。
じゃあ、どこに向かって下ればいいのか?

登山道は埋もれてしまっている。そこにあるのは雪原だけ。しかも急傾斜で滑落の危険性は大だ。

できるだけ木や草が茂っている方から、登山道がありそうな候補地へ向かう。
滑落しても掴めるものがあるかないかは重要なように感じた。

そして… 本当に滑落する。

刹那、、、足を滑らせた。

コケる。滑り出す。。。

手と足を広げ、雪に対し抵抗を増やす。
しかし止まらない。いや、速度が増していく。

1秒… 2秒… 既にボクの体は重力に引っ張られ、走り始めていた。

近くに木。あれに届けば…

落ちながら雪を蹴る。なんとか木に指が掛かった…が、、、 木が太い。掴みきれない。…手が滑る。

しかし、落下速度は弱まった。ボクはもう一蹴りして別の枝を掴む!
枝さえ折れなければ… 絶対に離すものか!!


落下が止まった。
すぐに足を引っ掛ける場所はなかった。
雪の傾斜を蹴る。蹴る。蹴る。
くぼみを作って、ようやく二本足で立った。

ドキドキする。
息切れする。

滑落初期状態でなんとかできてよかった。
これで速度が出きっていたら… どこまで滑り落ちて、何にぶつかって怪我をするかわからない。

初滑落。
ま、怪我なく、対処できたけれど…、危なかった。

それからはさらに慎重に下っていった。
安全の確保。
集中力は切らさないように。
安心はしないように。
心掛ける。

そして、駐車場へ。


疲れた…
2000m弱の山とは思えない脱力感で今回の登山を終えた。

170608_雨飾山05
祝福してくれるのか?
虹が出ていた。


ゆっくりと山装備を外し、近くの温泉へ。
170608_雨飾山02
寄付でやっている <雨飾高原露天風呂> だ。
ほぼ "野天" に近い風呂で、めっちゃ熱かった。
でも、緊張に、雪と雨で鞭うたれた体と精神にはすごく効いたなぁ。

170608_雨飾山03
道の駅レストランでうまい地の物。
信州蕎麦。
ジビエコロッケ。
信州サーモン。

ここでも風呂に入って、車中泊。
ああ、今日は大変だった。

終始、人け無く、多分、本日独り占めの <雨飾山> でした。


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