50座/百名山【トムラウシ】

170908_トムラウシ・藪漕ぎ01
本当なら昨日に登って締められるハズだった山、百名山 トムラウシ。
披露と計画外ナイトゲームになってしまったが故、今朝登ることに。

とはいえ、本日の行程は控えめだ。
なぜなら、次の野営地まで6時間半のコースタイム。
もう一つ先の野営地まで進むには更に3時間のコースタイムが示されていた。
それに空手で済むとはいえ、トムラウシに登って帰ってこなければならない。往復1時間か。

昨日のこともある。
10時間超を見込むのはしんどいと思えた。
だから次の野営地までとしよう、楽して次に備えよう、ということにした。

昨晩は少し遅かったから、本日は5時起床。
朝飯だけ食べて、軽装でトムラウシ登山と洒落込んだ。
標高差は100m くらいで済むのではないだろうか。
水と飴ちゃんと、双眼鏡とスマホとカメラをもって登る。
体が軽い。
いいなぁ、軽装は本当に登山のレベルを下げてくれる… いや、重装備が登山の難易度を上げているのか。
ともかく、ヒョイヒョイと登っていく。
30分強で登頂。

ああ、本当なら昨日登っていたのにな。。。とはいえ、重装備でここを越えると思うと膝が痛い(笑)
朝イチ、足の痛みも回復している今、軽装だから軽々登って来られたし、降りることもできようが、昨晩の状態で登頂と下山はどうなのだろう。更に苦行めいてはいないだろうか?

トムラウシ頂上。
ガスこそ出ていないが、曇り空。
ま、それでも眺望があったので良しとしよう。

昨日歩いた行程はすでに遥か彼方。見えない。
それほどに進んできたのか、と、呆気にとられる。

昨日も思ったが、意外に山が遠くなるのが速い。
多分、標高差が少ないトレイルが続くので、水平距離を稼いでいるのだろう。
振り向くたび、さっきまでいた場所がどんどん遠くなるのが見て取れた。
それはもう、“さきほど” が、“過去” になるくらい遠くの風景に見えるのだ。

もし、誰かひとり友人を連れてきて、「あそこまでいくよ」と言ったら、
『イヤイヤイヤ、あんなとこまで行けるわけないでしょ? あれ、隣の山脈じゃん!』
とか言われそう。
それくらい、もう地続きではないかのように遠くに旭岳が存在する。

写真は昨日の反省を込めて、膝を折って撮影した。


さて、野営地まで下って7時半。
ゆっくりと撤収した8時半には出たい。
つーて8:45出発。

しばらくは岩場が続き、今日は楽だな、、、とか思いながら進んでいたが…
「???????}
170908_トムラウシ・藪漕ぎ02
膝下くらいまでのブッシュが多くなってきた。

短パンで進むのも辛くなってきたし、にわか雨も降ってきた。
ここはひとつ雨ズボンを着用して進む。

さすが北海道。
ワインディングは素晴らしく、見晴らし最高。
曇っているのが残念だが、開けたところはまるでファンタジー世界のようだ。

170908_トムラウシ・藪漕ぎ03
だが、なんか藪が濃くなってきたような…

170908_トムラウシ・藪漕ぎ04
あれ、これ、獣道…
えっ、これ、登山道なの???

胸ほどにも育ったブッシュがボクの行く手を阻む。
つーか、あまりにも登山道だとは信じられなかったから、今回初めてのGPSを使って確認しちゃったよ!
「オンコース…」
確かに、ここが登山道らしい。

ブッシュに入り、凄まじい距離を歩かされる。
迷っているのと間違うくらいの不明瞭さの道。
「ぜってぇ、この道誰も来てねぇよ!! 人気なさすぎでしょ、この道!!」
もう、どこからクマが出て来てもおかしくない。
クマと鉢合わせ…あり得なくない状況が続くが…
「いや、こんなにガッサガッサしてたら、先にクマが気づくでしょ! 熊鈴要らないからっ!」
とか、叫びながら(熊対策)先を急ぐ。
にわか雨が降ったあとだから、全身びしょ濡れだ。

下りでブッシュ。
登りでブッシュ。
ストックも使いづらい状況が続き、意外に疲労する。

登りで一息ついているとき、登山道の先で尻尾が見えた。
『くまっ!!??』
…いや、それにしては小さい。大型犬くらいの生き物だ。
ということはキツネ?

尻尾と行先は一緒。
ボクは避けることもできないので後を追う形になってしまった。

すると…追いついた。
キツネだ。

キタキツネ…だろうか。

昨日はエゾリスのオンパレードに逢って心和んだが、写真は撮れなかった。
今回のキツネは撮れそう?
と、用意していたら先に行かれてしまった。

逃げられたか?
と思い、後を追ったが、もう見えなくなってしまった。

ああ、また惜しかったなぁ。
写真に撮りたかった。

残念がりながらしばらく進むと、鎖場。
ああ、ここは登山道で合っていそうだ、と、人手が加わったところを見ると安心する。
鎖場を過ぎ、にわかに登りを終えて人息つく。
ふと、振り向くと…

170908_トムラウシ・藪漕ぎ05

ボクはキツネに狙われていた(笑)
しかも2匹に増えてるし。

間近に垣間見るキツネを前に、しばし恐怖する。
しかし、キツネが人を襲うとは聞いたことがないし、例え襲われてもコイツには万にひとつも負けないだろうという浅い自負でカメラを構えた。
彼らはボクが珍しいのか、逃げるそぶりはない。
むしろ、ボクを追っているようだ。
縄張りで監視しているのか、弱ったところを襲うのか? ただの興味なのか???
それはわからないが、しっかりと写真を撮ることができた。

あとは彼らの邪魔をしないように登るのみ。
しばらく経って振り向くと、もう追ってこなかった。


藪漕ぎが続き、、、、終始続き、想定よりも激しく疲労していた。
雨も降るし、ブッシュの露で全身ずぶ濡れ。
結局、本日のキャンプ地、双子池野営指定地に到着したのは15時半を回ってしまっていた。
コースタイムを上回ることができなかった。
結構カライわ、このコースタイム。

明るいうちに着いたはいいが、天候は下り坂。
水場がないのが結構致命的… だが、もう水がない。
ここは取っておき、浄水器でたまり水を取水するしかない。

北海道の山では飲める生水は貴重品。
今夜の食事用、煮沸させる必要のある水は、その辺の溜まり水を浄水器で濾して作ることにした。

気温が下がってくる。
でも8℃。
昨日までのキャンプ地とは違い、ここは標高が500m も低い。
0℃までは行かないハズだ。
とはいえ、全身が濡れている。
このままキャンプ着に着替えたいところだが、明日の再着用を考えると少し乾かしておきたい。
つーことで寒い中、2時間着用。そこそこ乾いたかもしれない。

キャンプ着に着替え、整理体操とストレッチをしながら夕食の準備。
…をしているとゲリラ豪雨に巻き込まれた。
結構な量の雨が降る。
1時間ほどで止んだが、それからは外はガスばかりでキャンプ着も濡れそうだから出なかった。
本日夜はテントで過ごすことになった。

楽勝なハズの行程が終始藪漕ぎ。
もう、藪漕ぎはイヤ。トラウマだ。
明日の行程はどうなのだろう。
この野営地からすぐ、登りが標高2000m 越えるところまで続く。
そこまで行けば、森林限界があり、ブッシュはやってこないように思えるが…
いや、このまま藪漕ぎが続くかも?!

不安のままに就寝となった。

170908_トムラウシマップ

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